「アフィーラ」はこのまま消えてしまうのか? ホンダ最大2.5兆円損失で崩れた連携、分業モデルの限界とソニーの岐路

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ホンダがEVで最大2.5兆円の損失を見込み、主力開発を打ち切った。アフィーラは生産の前提を揺るがされ、純損失は518.6億円に拡大。分業モデルの限界が露呈するなか、ソニーは“車”を超えた収益の道を描けるか。

主力基盤停止で崩れる前提

米国・カリフォルニア州トーランス市「AFEELA Studio & Delivery Hub」(画像:ソニー・ホンダモビリティ)
米国・カリフォルニア州トーランス市「AFEELA Studio & Delivery Hub」(画像:ソニー・ホンダモビリティ)

 しかし、状況は大きく変わった。

 2026年3月12日、ホンダはEV事業で最大2.5兆円の損失を見込むと公表し、共通の土台である「ゼロシリーズ」の開発中止を決めた。その直後、ソニー・ホンダモビリティは米カリフォルニア州に拠点を新設したものの、生産を担うホンダの業績悪化により、アフィーラは生産の前提を失いかねない局面に入った。

 この一件で見えてきたのは、自前の工場を持たない分業の体制が抱える弱さである。提携先の財務が、そのまま供給の不安定さにつながる。米国の市場環境も厳しかった。2025年9月に優遇策が打ち切られると、高価格帯のEV需要は急速にしぼんだ。テスラが「モデルS」の生産を2026年中に終えると判断した動きからも、1400万円を超える価格帯が市場の実情とずれていたことがうかがえる。

 加えて、シャオミなど中国勢の開発の速さに後れを取った点も響いた。従来の進め方では、ソフト主導の変化の速さに追いつけなかった側面がある。ソニー・ホンダモビリティの2025年3月期の純損失は518.6億円に達し、前年のほぼ10倍に膨らんだ。投資負担は一段と重くなり、事業の先行きには強い不透明感が残る。

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