「既得権益だ」「買い物にいけない」 東京のタクシー値上げ、アリかナシか? 約10%改定とライドシェア論争、ネットの声とともに読み解く
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東京のタクシー運賃が約3年ぶりに改定され、多摩地区で初乗り距離は1.091kmから1kmへ短縮、加算間隔も短縮された。23区でも約1割の値上げが見込まれ、改定率は約10.14%に達する。料金表示を据え置きながら実質的な負担が増すなか、増収分の行方と現場還元の実態が問われている。
利用者への影響

利用者側の影響も大きい。府中市のアンケートでは、利用者の約半数が70歳以上で、目的は買い物が45.7%、通院が39.1%と日常生活に欠かせない移動が大半を占める。乗車1回あたりの平均額は1000円から1500円未満が約5割で、今回の改定は短距離利用の高齢者の家計に直接響く。実際、80代の利用者は「大きいですね。買い物にもいけない」と負担を口にする(テレビ朝日「東京・多摩地区でタクシー値上げ 500円は1キロに短縮 約3年ぶり 23区は春にも」)。一方でネット上では「10%上がっただけで買い物に行けないのは大げさだ」と突き放す意見もある。
法人と個人タクシーの間でも温度差は大きい。ネット上の個人タクシーの現役ドライバーは
「個人タクシー側としては値上げの必要を感じていないが、法人側から『同じ料金にしないと不公平』と要請があった」
という。組織維持にコストがかかる法人が、効率的な個人タクシーを巻き込み価格を合わせる構図が見えてくる。
ほかにもネット上には
「既得権益を守るためライドシェアが導入できず、代替手段のない消費者が値上げを受け入れるしかないのは理不尽だ」
という指摘や、
「この業界だけ競合なしで料金一律はおかしい。ウーバーなどの参入を検討すべきでは」
といった厳しい声もある。利便性を求める利用者と、現状の仕組みを守ろうとする業界の対立は、解決の目途が立っていないのだ。