成長を阻む三要素――水・エネルギー・教育の壁【短期連載】インドは自動車産業にとって桃源郷となり得るのか(4)
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GDP世界4位・市場3位のインドは有望だが、水はひとり当たり1486tへ低下、電力ロス19.4%と基盤の弱さが残る。トヨタの資源データも踏まえ、水・電力・人材の課題が成長の制約となる現実を検証する。
地下水枯渇と需要増

水不足はインドの成長を制約する要因となっている。2024年のロイターによると、インド国民ひとり当たりが利用できる水量は年間約1486tだが、2031年には1367tまで減少する見通しだ。ひとり当たり1700t未満は水がひっ迫した状態とされるが、インドは2011年の時点ですでにこの水準を下回っていた。
インドの気候は乾季と雨季の差が大きく、水資源は雨季の降水に大きく依存している。しかし近年は降水量の減少に加え、地下水の枯渇も進んでいる。都市化や経済活動の拡大が需要を押し上げ、水不足をさらに深刻にしている。
生活用水の確保にも課題を抱えるなかで、自動車産業が必要な水をどこまで確保できるかが問われる。貯水池や上下水道の整備、水の再利用の導入といった行政の対応に加え、自動車メーカー側の水管理も欠かせない。こうした対応が進まなければ、自動車産業の安定した成長は見込みにくい。