「やっぱり、この名前を待っていた」――ホンダの名車「インサイト」復活、EV限定3000台、逆境こそ進化の原動力となるか

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ホンダは中国製EV「新型インサイト」を限定3000台で日本導入。2.5兆円の北米EV損失を経て、既存資産の実利活用と走行データ収集に挑む、ブランド復活と次世代収益モデルへの戦略的布石。

中国EV工場の稼働低迷

東風ホンダ新エネルギー車工場(画像:本田技研工業)
東風ホンダ新エネルギー車工場(画像:本田技研工業)

 ホンダと東風汽車集団の合弁会社、東風本田汽車有限公司は、湖北省武漢市の工場内に約40億元(約860億円)を投じ、2024年からEV専用工場を稼働させた。イーエヌシリーズのe:NS1やe:NS2、イエS7を生産しており、年間生産能力は12万台に達する。

 しかし、EV販売の停滞で稼働率は2割に届かず、多額の固定費が重くのしかかる状況が続いている。これまでタイやマレーシアなどの東南アジア向けに右ハンドル車を輸出してきたが、販売は年間数百台にとどまった。

 今回、日本市場への導入に踏み切ったのは、余剰設備を活用して損失を抑える狙いがある。限定3000台の規模では稼働率への影響は限定的だが、中国拠点を日本向け供給源として組み込む意味は大きい。

 これは単に車を運ぶだけでなく、中国で培った安価な部品供給網を日本に取り入れる道筋を作る動きでもある。今回の導入次第では、通常ラインナップへの採用を判断するための材料も得られるだろう。

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