「手柄を横取りする課長」「部下を利用する部長」上司の“出世欲”を断罪しても全く意味がない理由【連載】上司ガチャという虚構(7)

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昇進意欲が高い管理職の下で働く部下は、不満や虚しさを抱きやすい。マイナビ調査(2025年)では課長・部長クラスの昇進意欲は6割超。だが、上司の権限や影響力を理解し、自らの立場を戦略的に築けば、信頼できる実務担当者として引き上げられる可能性も高まる。

理職に集中する昇進意欲

上司のイメージ(画像:写真AC)
上司のイメージ(画像:写真AC)

 まず、「管理職ほど昇進を望む傾向が強い」という点は事実だ。マイナビの「管理職のキャリア意識と昇進意欲に関する調査」(2025年)によれば、正社員全体の昇進・昇格意欲は46.2%にとどまる一方、部下を持つ管理職や課長級では

「6割」

を超える。一般社員と比べ、課長や部長クラスのほうが昇進意欲は明確に高い。

 もっとも、それは名誉を求める気持ちだけで説明できるものではない。給与を引き上げて生活の安定を図りたい、裁量や予算の権限を得て自らの判断で仕事を進めたいといった現実的な動機が背景にある。現場を動かす権限を求める姿勢は、組織に属する立場として不自然なものではない。

 では、なぜ一部の管理職は部下の成果を自らの実績として扱うような振る舞いを見せるのか。ここには個人の資質だけでは説明できない事情がある。

 現在の管理職は強い負荷を抱えている。自身の仕事への意欲が下がるなかで、上層部からの要求と現場からの要望に挟まれている。競争が厳しい環境では、優秀な部下が将来の競争相手になるという不安も生まれる。成果を自分の管理下に置こうとする行動は、人格の問題というより、余裕のなさからくる自己防衛の側面が大きい。

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