SNSで「工場再開」が話題に ルネサスエレクトロニクスの製造する「パワー半導体」とは何か

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ルネサスエレクトロニクスが、半導体の生産を2024年中に再開すると報じられた。同社はパワー半導体の生産を予定しており、投資額は約900億円としている。世界的な増産の動きの中で、各社によるエンジニアの争奪も盛んだ。

EV向け需要が高まる「パワー半導体」

EV(画像:写真AC)
EV(画像:写真AC)

 半導体メーカーのルネサスエレクトロニクス(東京都江東区)が、2014年10月閉鎖の甲府工場で半導体の生産を2024年中に再開する。このことは5月17日にメディアで報じられ話題となり、ツイッター上で「ルネサス」がトレンドワードとなった。再開する工場では「パワー半導体」の生産を予定している。パワー半導体は今後、電気自動車(EV)向けの需要が高まるとされている。

 ルネサスエレクトロニクスは2003(平成15)年、日立と三菱の半導体部門が分社・統合して設立された。その後、2010年4月にNECエレクトロニクスと合併し、現在のルネサスエレクトロニクスとなった。

 2021年には、コロナ禍の巣ごもり需要によるゲーム・パソコン用の半導体需要が増加。同年2月には茨城県ひたちなか市の那珂工場が地震で被災し、半導体の品不足を招いた。結果、車載半導体の需要が急増し過去最高益を記録している。

 同社は2021年時点で、半導体企業売上高で15位、日本国内ではキオクシアに次ぐ2位の規模を持つ。そんな企業が工場再開で生産するパワー半導体とはどのようなものだろうか。