「四国 = ICカード後進国」は大誤解だった?――「手数料は地域で回す」という志、更新期に揺れる地方のデータ管理権とは

キーワード :
, ,
四国独自のICカード「ですか」は、2009年開始以来、地域経済の情報基盤として機能してきた。人口50万都市で稼働率7割の成功も、2028年更新を前に全国規格への統合か独自維持かの選択を迫られている。

四国におけるIC非対応問題

「ですか」(画像:高知西南交通)
「ですか」(画像:高知西南交通)

 四国地方は長く「交通系ICカードが使えない地域」といわれてきた。事実だが、同時に誤解もある。

 徳島県のように、そもそもICカードが使える交通手段が存在しない地域もある。一方、愛媛県や香川県、高知県では独自のICカードを運用しており、一時期はSuicaやICOCAに匹敵する先進性を示していた。

 四国が独自路線を選んだ理由は明確だ。外部プラットフォームに依存せず、決済にともなう手数料の地域外流出を防ぎ、地域内でお金が循環する仕組みをつくろうとしたのである。

 しかし、早期に普及した独自システムは、今や全国規格との互換性や維持費の増大という課題に直面している。本稿では、高知県の地域ICカード「ですか」に焦点を当て、その現状を探る。

全てのコメントを見る