GWの郵便配達はなぜ遅れたのか? 背景にあった過酷な「深夜勤務」、郵政民営化のひずみを考える

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ゴールデンウィーク、郵便の配達が遅れた。原因は、日本郵便が土曜日の郵便配達や深夜の仕分け作業を止めたことが原因。その背景には一体何があるのか。

GWになぜ郵便配達は遅延したのか

郵便配達の光景(画像:写真AC)
郵便配達の光景(画像:写真AC)

 先日のゴールデンウィーク、郵便の配達が遅れた。原因は、日本郵便が土曜日の郵便配達や深夜の仕分け作業を止めたことによるものだ。4月21日に日本郵便が大型連休中の配達日について発表して、話題になった。

 日本郵便では、2021年10月から普通郵便やゆうメールの土曜配達を終了。さらに2022年2月からは深夜に行われていた仕分け作業を取りやめた。そのため、連休中の配達は5月2日と6日のみに。4月28日17時以降、通常の配達日数が3日後になっている地域(東京→鹿児島など)に普通郵便を送った場合、最長8日間かかることになった。

 多くの郵便局は2月まで、24時間休むことなく仕分け作業が行われていた。深夜のトラックヤードには郵便車が次々と到着し、郵便物が区分機にかけられているのが当たり前だった。

 しかし、この労働は過酷さが問題視されていた。2004(平成16)年まで深夜の勤務は「新夜勤」と呼ばれ、17時20分から翌朝9時30分までの14時間勤務だった。勤務中に2時間の仮眠があり、翌日は非番という設定になっていた。

 ところが郵政公社時代の2004年2月、新たに「深夜勤」が設定された。19時から翌朝午前6時、あるいは22時から翌朝午前9時までの11時間勤務となった。仮眠時間はない。

 さらに、夜勤明けが休みにならず、連続で「深夜勤」のシフトも設定された。この業務を、正職員に加えて「ゆうメイト」と呼ばれる非常勤職員が絶え間なく繰り返すことで、郵便物の配送は支えられていた。