トヨタが世界を「現実」に引き戻した日――「5分で充電、10年壊れない」は実現するか? 日本車、新興国市場の主導権奪還シナリオ

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欧州と米国で電動化規制が緩和されるなか、EV普及は依然限られる。新興国市場では、信頼性と利便性が価値を決める。日本メーカーは多技術戦略で生存と市場主導権を狙う。

内燃機関の進化という選択

マツダの内燃機関がもたらす「マルチソリューション」という提供価値(画像:マツダ)
マツダの内燃機関がもたらす「マルチソリューション」という提供価値(画像:マツダ)

 マツダやスバルは、EV専業化のリスクを回避しつつ、内燃機関を

「脱炭素化の手段」

として進化させている。独自のエンジン技術を磨き、カーボンニュートラル燃料の活用を見据えた次世代型の開発を続ける姿勢は、既存の給油インフラを生かしながら環境負荷を抑える、極めて現実的なアプローチだ。

 スバルは水平対向エンジンの次世代型を開発し、機種統合による生産効率の向上も視野に入れる。マツダは2027年の実用化を目指す「スカイアクティブ―Z」を、ガソリンエンジンの最終進化形として位置づけ、エネルギー損失の最小化に挑む。また、トヨタが進める全固体電池の開発は、ガソリン車と同等の5分前後の充電時間を実現する可能性を秘めている。これが実用化されれば、EVは不便を強いる乗り物から

「ガソリン車の上位互換」

へと変貌するだろう。

 規制緩和によって得られた数年間の猶予を、こうした破壊的技術の実用化にどう活かすかが、日本メーカーの生存を左右する。

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