トヨタが世界を「現実」に引き戻した日――「5分で充電、10年壊れない」は実現するか? 日本車、新興国市場の主導権奪還シナリオ

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欧州と米国で電動化規制が緩和されるなか、EV普及は依然限られる。新興国市場では、信頼性と利便性が価値を決める。日本メーカーは多技術戦略で生存と市場主導権を狙う。

新しさと安心感の対比

Zeekr007(画像:ジーカー)
Zeekr007(画像:ジーカー)

 中国メーカーが提供する大画面ディスプレイやエンターテインメント機能は、車をスマートデバイスのように見せる魅力を持つ。しかし、その価値はソフトウェアの陳腐化とともに急速に薄れるリスクがある。

 一方で、トヨタが掲げる「何十年経っても壊れず、即座に修理できる」という品質は、時間が経過しても揺るがない信頼に支えられている。ホンダはこれに加え、加速感やハンドリングなど運転の楽しさを追求し、移動を作業ではなく、能動的な体験へと変えている。

 過酷な外気温によって走行距離が大きく変動することは、EVにとって致命的な弱点だ。エアコンの使用で航続距離が最大3割も減る状況を想像すると、その心理的負担は小さくない。そうした中で、外気温の影響を受けにくいHVが提供する

「どこへでも行ける」

という安心感は、生命を守る道具としての自動車における究極の価値といえよう。

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