「日本車クオリティ」は逆に負の遺産なのか?――13年耐える“高品質信仰”が阻むデジタル刷新のジレンマ、中国車・世界販売首位で考える
2025年、中国車が世界販売で初の首位に。EV・PHVの普及政策と国内過剰供給を背景に約2700万台、前年比17%増を達成。日本車は海外依存の脆弱性を露呈し、デジタル主導の競争で中国勢に後れを取った。
中国車、世界販売首位

日本経済新聞が2025年12月30日に報じた見通しによれば、20年以上にわたり首位を死守してきた日本車は2位に後退し、中国車が初めて世界販売で首位に立つ。2023年に自動車輸出台数で日本を抜いた中国は、販売台数でもトップを奪取したことで、歴史的な転換点を確定させた。中国車の販売台数は約2700万台に達し、前年比17%増を記録している。
中国政府が主導する電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の普及政策は、乗用車市場における新エネルギー車の割合を6割近くまで押し上げた。国内の過剰供給が生んだ熾烈な価格競争は、メーカー各社に余剰生産分を海外市場へ投下させる強力な動機となり、結果として世界販売の約3割が輸出に回っている。
欧州や東南アジア、南米での現地生産加速は、製品の提供という側面を超え、中国主導の充電規格や通信基盤をそのまま他国の社会インフラとして定着させるプロセスをともなう。自動車の価値が、長期間のハードウェア維持から、短期間で更新されるデジタル体験へと変わったことで、開発サイクルを劇的に短縮した中国勢が市場の主導権を掌握した。