「EV = お得」は終焉か? 28年重量税導入&再浮上の走行距離税――環境優遇から受益者負担への冷徹転換

キーワード :
, ,
2028年からEV・PHVに重量税導入が決まり、ガソリン税減収にともなう財源確保と脱炭素の両立が課題となる。総コスト優位性が揺らぐなか、走行距離課税も視野に入り、EV普及策と負担公平性の調整が問われている。

公平と利便性のバランス

2025年12月25日発表。電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア(画像:マークラインズ)
2025年12月25日発表。電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア(画像:マークラインズ)

 これまで環境保護の象徴として優遇されてきたEVも、普及が進むにつれて社会インフラを支える責任が問われるようになった。2028年の重量税導入は、その象徴的な転換点である。

・脱炭素という国家目標の追求
・生活の基盤である道路網の維持に必要な財源確保

このふたつの課題を同時に解決する道筋は、まだ明確ではない。先行する英国の事例は、遠い国の話ではなく、近い将来の日本の姿を映している。自動車を所有し移動する価値と、その対価のあり方を、根本から見直す時期に差し掛かっている。

 走行距離に応じた課税が本格的に議論されるなか、移動にともなう負担のあり方を改めて見直す必要がある。環境負荷を抑えるために電動車を選んだユーザーが、走行量に応じて新たな負担を負う仕組みは、公平な社会のルールとして受け入れられるのか。特に車が生活の生命線となる地域や、日本の物流を支える現場では、この制度がどのような影響を及ぼすのかが問われる。

「利便性と負担のバランス」

をどこに置くべきか、納得感のある税制についての議論が今、求められている。

全てのコメントを見る