「トランク預け入れ禁止」 もはやモバイルバッテリーは“動く火種”か? 相次ぐ出火事故で変わる航空・高速バスの常識
2025年、モバイルバッテリーによる出火事故が国内外で相次ぎ、航空機や鉄道、高速バス各社が安全規制を強化した。リチウムイオン電池の特性と大規模リコール、所在不明メーカーリストも明らかとなり、公共交通の安全管理が転換点を迎えた。
高速バスの迅速対応

日本国内の陸運事業者は、相次ぐモバイルバッテリー出火事故を看過しなかった。特に対応の早さが目立ったのは
「高速バス運営企業」
である。高速バスは路線バスと異なり、乗客の荷物をトランクルームに収納する。もしトランクルームで火災が発生した場合、バスを停車させ、ドアを開けない限り火元に手を加えることはできない。そのため、モバイルバッテリーは手荷物として車内で携帯するよう規約を設ける事業者が相次いでいる。
茨城交通(水戸市)は10月20日、ニュースリリースでこう説明した。近年、モバイルバッテリーに使用されるリチウムイオン電池は発熱や発火の危険性が指摘されている。国土交通省は航空分野で「受託不可・目視管理」の運用を要請し、関係機関も安全への注意を呼びかけてきた。
これを受け、同社高速バスではトランクルームへの収納を禁止し、乗客が目の届く範囲で車内に携帯することを求めている。パソコンやスマートフォン、タブレットに内蔵されるバッテリーも同様に車内での管理を必須としている。安全かつ安心なサービス提供のため、乗客には理解と協力を求めた。