EV一色では回らない――サプライヤー再編が招いた「部品の集まりすぎ」という新リスク【連載】自動車部品業界ウォッチ(4)

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EVシフトの減速とハイブリッド回帰が進むなか、自動車部品業界では再編が加速している。世界シェア6割を握る企業の誕生や供給遮断リスクが顕在化するなか、効率化と集中が新たな脆弱性を生む構図が浮かび上がる。

効率と安定性の狭間で揺れる業界の行方

マザーサンヤチヨ・オートモーティブシステムズのウェブサイト(画像:マザーサンヤチヨ・オートモーティブシステムズ)
マザーサンヤチヨ・オートモーティブシステムズのウェブサイト(画像:マザーサンヤチヨ・オートモーティブシステムズ)

 サプライヤーの再編は、激変する市場で生き残るための必然的な選択である。しかしその帰結として生まれた「特定企業への過度な依存」という新たな歪みは、かつてのコロナ禍以上の衝撃を業界にもたらす危うさを秘めている。

 特に2025年のネクスペリア事件が示したのは、技術やコストといった経済合理性だけでは解決できない地政学という壁だ。どれほど優れた製品を持ち、強固な財務基盤を築いても、供給の急所を一国や一社に握られていれば、モビリティ社会の持続性は担保されない。

 今後は、効率のみを追求する集約化ではなく、リスクを分散しながらも競争力を維持する「しなやかな供給網」の構築が、企業の真の価値を左右することになるだろう。資本の論理と、安定供給という公共性の間で、自動車業界は今、極めて困難なバランス取りを迫られている。

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