なぜ「日本車」「テスラ」だけ補助金優遇なのか?──127万円vs45万円の格差、BYD・ヒョンデ排除に透ける“対米追従”の歪み
2026年1月から、EV補助金は最大40万円増額される一方、FCVは105万円減額される。補助金は車両価格の約20%に統一されるが、日米交渉にともなう政治調整が色濃く、消費者選択や市場競争、インフラ整備との整合性は依然として不透明である。
目標と政策の矛盾

日本の新車販売におけるEV比率は2%に満たない。世界と比べて普及が遅れている現実は明らかだ。中国の24%、ドイツの13%、米国の8%という数字や、世界全体の約10%という普及率を見れば、その差は歴然としている。
政府は「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」で、2035年までに乗用車の新車販売に占める電動車比率を100%にする目標を掲げた。ところが、2028年5月からは自家用のEVやPHVに対し、車両重量に応じた新たな課税を導入する方針を打ち出している。普及を後押しするはずの振興政策に、明らかな矛盾が生じている。
今回の補助金見直しで支援が拡充される一方で、将来的な税負担の増加も決まっている。
・購入を促す「助成」
・維持を困難にする「増税」
が同時に存在する構造が生まれている。利用者が生涯で支払う総費用の見通しが立たず、政策が発するメッセージは一貫性を欠いている。環境負荷を減らすという大義が、目先の税収確保や場当たり的な制度運用によって損なわれているのだ。