トヨタ再任で「日本自動車界」は変わるのか? 自工会「佐藤新体制」、EV減速を追い風にするマルチパスウェイ「逆転シナリオ」

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日本自動車工業会の会長交代が2026年1月に迫る。トヨタ佐藤恒治社長の就任は、国内需要縮小と国際競争激化の中で、政策主導力と産業全体の収益基盤再構築を狙う明確なシグナルとなる。

EV減速局面vs規制緩和局面

新「7つの課題」(画像:自動車工業会)
新「7つの課題」(画像:自動車工業会)

 2026年1月の会長交代を前に、世界の自動車市場は大きな転換点を迎えている。EVの成長率は前年比20%程度を維持しているものの、需要の伸びは緩やかになり、将来の普及予測には不透明感が漂っている。これにともない、各国で進められていたエンジン車の排除という急進的な規制は、バイオ燃料や合成燃料、環境負荷を抑えた素材の活用を許容する柔軟な方向へと修正されつつある。

 かつてEVシフト一辺倒だった国際世論のなかで、ハイブリッド車を軸に多様な技術を保持してきた日本メーカーの戦略は、異端視される向きもあった。しかし現在では、理想論ではなく実効性を重視した現実的な解として、日本のマルチパスウェイが世界的に見直されている。

 この潮流の変化は、日本の技術優位を世界の標準へと押し上げる好機だ。佐藤新体制は、この追い風を捉え、日本がルールの追従者から策定者へと転換するためのグローバルな活動を加速させるだろう。

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