「入社2年目で年収600万」 高速バスドライバーが“憧れの職業”に大変身? 大学生も応募するブランド戦略を考える

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WILLER EXPRESSは2025年、販売席数減にもかかわらず乗車率87.5%、平均単価5594円で増収増益を達成。最大の課題はドライバー不足で、国内外の人材育成とブランディングに注力し、2026年までに30人のハイウェイパイロット純増を目指す。

「ハイウェイパイロット」というブランディング

ハイウェイパイロット(画像:WILLER EXPRESS)
ハイウェイパイロット(画像:WILLER EXPRESS)

 同社にとって最大の課題は人材の確保である。日本では生産年齢人口が減少しており、人手不足は高速バス業界に限った問題ではない。業界を超えた人材の取り合いも生じている。

 そのため、高速バスドライバーを

「人気職」

としてブランディングする必要がある。同社は2024年4月、バスドライバーに対する

・キツさ
・長時間労働
・低賃金

といったイメージを刷新した。飛行機のパイロットのような憧れの職業を目指し、ドライバーをハイウェイパイロットと呼称するようになったのである。

 平山社長によれば、このハイウェイパイロットという名称は商標登録されていない。他社でも使用を推奨しており、業界全体でバスドライバーのブランド価値を高めたい考えである。

 ハイウェイパイロット自身には、自らをそう呼ぶことに「気恥ずかしい」という声もあった。しかし、販売や採用の面では一定の効果があり、大学生からの応募が増加した。

 一方で、高校新卒者の採用は当初の想定より進まなかった。長年の地元企業との関係が強く、ハローワークの求人票を基本とする習慣がハードルとなっている。これに対応するため、SNSなどを通じた情報提供を強化したところ、大学生にヒットし、高校生にはあまり響かなかった。

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