「入社2年目で年収600万」 高速バスドライバーが“憧れの職業”に大変身? 大学生も応募するブランド戦略を考える

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WILLER EXPRESSは2025年、販売席数減にもかかわらず乗車率87.5%、平均単価5594円で増収増益を達成。最大の課題はドライバー不足で、国内外の人材育成とブランディングに注力し、2026年までに30人のハイウェイパイロット純増を目指す。

人材確保の教育戦略

WILLER EXPRESS高速バス車両の運転席(画像:菅原康晴)
WILLER EXPRESS高速バス車両の運転席(画像:菅原康晴)

 人材の確保は、呼称変更によるブランディングだけではない。同社は2024年5月、教育研修施設「WILLER LABO」を開校し、他業種からのジョブチェンジを促進する形でハイウェイパイロットの育成に乗り出した。

 約3か月間のLABO研修では、安全運転技術や接客・接遇スキルに加え、健康管理など実務に必要な知識とマインドを徹底的に指導する。実地研修も段階的に組み込まれ、座学から模擬運転、実車運転まで万全の教育体制を整えている。現在の課題は、指導する教える人の数が不足していることだ。

 なお、LABOに通学中の社員には基本給が支給される。卒業後は、

「入社2年目で年収600万円」

を目安としたロードマップを示しており、大都市圏では手当が加わるためさらに高くなる。こうした具体的な数字が、主に大卒者の応募に響いた。

 かつてのWILLERは、高速ツアーバスで急成長した旅行会社である。貸し切りバス会社を事実上の下請けとすることで、廉価なバスツアーを販売してきた。

 しかし、旅行会社と貸し切りバス会社との関係が歪であることが問題となった。法改正により、高速ツアーバスは2013(平成25)年7月末までに高速乗合バスへ移行・一本化され、業界は健全化された。

 旅行会社としての立ち位置だったWILLERは、現WILLER EXPRESSの設立により高速バス事業の主体者となった。現在は主体者として、安全対策やハイウェイパイロットの育成を含め、業界全体を主導する立場にある。

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