車の「オンライン販売」なぜ増えた? メーカー側のメリットと、実店舗との棲み分け問題を考える

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自動車の「オンライン販売」に各メーカーが乗り出している。高額なクルマをネットで購入する手法を、あえて売り手側が促進する狙いとは――。

自動車購入のハードルを下げる

オンライン販売で車を購入するイメージ(画像:写真AC)
オンライン販売で車を購入するイメージ(画像:写真AC)

 自動車のオンライン販売という新しい手法に注目が集まっている。実店舗での販売が当たり前だった車をなぜオンラインストアで販売するのか。売る側のメリットはどのような点にあるのか。

 ここ最近、オンラインストアで車が販売されるようになったのは、販売形態を多様化させることで、ユーザーにさまざまな選択肢を与えるという目的がある。

 そもそも車を買うためには、わざわざ販売店へ足を運び、実車を確認し、見積もりを作成したのち、契約するという流れになる。

 契約が成立しても、すぐに車が手に入るわけではない。車を受け取る「納車」が行われるまでにはさまざまな手続きが必要で、車を受け取るまでには早くても数週間から数か月は掛かる。納車日のスケジュールを調整して、再度販売店に出向かなくてはならず、少なくとも、販売店には2、3回は足を運ばなくてはならない。

 米国のように、販売店で購入すればその日のうちに乗って帰れるのとは違い、日本は車を購入するまでに掛かる期間が長く、煩雑かつ複雑な手続きが必要なのだ。その点、オンラインストアでの車の販売は、購入のハードルを下げるという意味で大きな役割を果たす。

 オンラインストアを活用すれば、一度も販売店へ足を運ぶことなく購入検討から契約、納車までが完結できる。販売店へ行くのが億劫で、これまで車を買うのをためらっていたユーザーにも、購入のきっかけを与えられる。

 車の購入に慣れているユーザーであっても、新しい車の買い方を提示できるのは販売店にとってメリットとなるだろう。車のオンライン販売が広がれば、少なくとも購入手続きの面においては、日用品や書籍を買うのと同じような手軽さで車手に入れられるようになる。ひと昔前では考えられなかったことだ。