「ハロウィンの渋谷みたい」 インバウンドあふれる嵐山、京都観光は「中国頼み」から脱却できるか?
日中関係の緊張で日本を訪れる中国人客が減る中、京都市は年間で最も観光客が多い紅葉シーズンを迎えた。だが、見ごろを迎えた名所はどこも足の踏み場もないほどの人出だ。京都で何があったのだろうか。
欧米客増加で相殺

高市早苗首相の台湾問題を巡る国会答弁を機に日中関係は急速に冷え込んだ。中国政府は国民に日本への渡航自粛を呼び掛け、航空会社に日本便減便を指示している。市の観光産業への影響を不安視する報道も出たが、紅葉の名所に限ればそんな感じはない。
東福寺、南禅寺、永観堂など紅葉の名所が連なる東山区も例年通りのにぎわい。寺の多くが「拝観客は去年より1、2割減っている」と説明するが、東福寺は京阪電鉄東福寺駅から約500mも人の列が続いた。南禅寺では日本人団体客を乗せた観光バスが次々にやってくる。紅葉がライトアップされた夜の永観堂は、観光客であふれていた。
繁華街の売り上げも大きく減少していないもよう。四条河原町の高島屋京都店は
「現時点での影響は小さい」
と答えた。南区のホテルは中国人予約客の約6割がキャンセルしたが、従業員は「うちは中国より欧米の宿泊客が多い。空室も日本人の直前予約でかなり埋まった」と胸をなでおろしていた。
市観光MICE推進室や市観光協会は
「人出や売り上げはそれほど落ち込んでいない」
と受け止めている。西脇隆俊京都府知事も記者会見で同様の見方を示した。欧米からの観光客が増えるなか、日本人客が押し寄せたため、中国人の減少を打ち消す格好になったのだろう。