BYDがヤナセと提携! 販売店26年設立、「老舗ブランド毀損リスク」はあるのか? ディーラーの未来図を考える
老舗ディーラー・ヤナセが中国EV大手BYDと提携。国内EV普及率1.35%の普通車市場で、信頼性と低コストを融合し、新たな販売・アフター戦略の構築に挑む。
老舗ディーラーのEV挑戦

ヤナセは、ヤナセEVスクエア(東京都港区)を新たに設立し、BYD Auto Japanと2025年11月27日に正規ディーラー契約を締結した。ヤナセEVスクエアは2026年夏、神奈川県横浜市に店舗を開設し営業を開始する予定である。
老舗の輸入車および中古車ディーラーであるヤナセは、現在伊藤忠商事の傘下で販売事業を展開しており、公式サイトによれば自動車をはじめとする内外の「優れた商品」を通じ、日本のモータリゼーションの発展と生活文化の向上に努めてきた。
このヤナセが、中国の新興電気自動車(EV)メーカーである比亜迪(BYD)と提携する。ポイントは、
・人口減少時代の縮小市場における寡頭競争
・国内EV市場特有の構造的課題
をどう突破するかにある。特に、アフターサービスへの不安や中古車価格の低迷が課題として指摘される。BYDの製品とアフターサービスを、ヤナセがいう「優れた商品」として昇華させられるかが焦点だ。
ヤナセは、新車販売だけでなく中古車販売やアフターセールスまで含めた、EVの持続可能なビジネスサイクルの定着を目指す。BYDはプラグインハイブリッド車(PHV)や軽EV、EC出店(楽天市場)などを通じ、多角的な戦略展開を進めている。この動きが、日本の生活文化の向上とどの程度マッチするかが、今後の注目点である。