蒲蒲線は本当に必要? 総工費1248億円、わずか0.8km区間で問われる「都市鉄道の採算リスク」
東急・JR蒲田駅と京急蒲田駅を結ぶ蒲蒲線は総事業費約1,248億円の国家プロジェクトで、羽田アクセス改善と都市圏鉄道連携を狙う。一方、短距離・高コスト・採算リスクも抱え、都市全体の効率確保が課題となる。
総事業費1248億円の長期計画

東急・JRの蒲田駅と京急蒲田駅は直線距離で約800m離れている。この両駅が分断されていることで、羽田空港と東急線・JR京浜東北線沿線のアクセスは不便な状況になっている。
蒲蒲線(正式名称は「新空港線」)は、東急多摩川線を地下で延伸し京急空港線と接続する計画である。羽田空港と東急線沿線、渋谷、さらに東京メトロ副都心線を介して埼玉方面とのアクセスを強化する狙いだ。
第1期は矢口渡~京急蒲田間で、総事業費は約1248億円、整備期間は2025年から2042年を予定している。開業目標は2038年以降である。
蒲蒲線の整備主体は、大田区と東急が出資する第三セクター「羽田エアポートライン」である。事業費は東京都が3割、大田区が7割を負担する枠組みとなっている。
国土交通省の答申でも、国際競争力を強化するために必要であると明示され、国家的プロジェクトとしての位置づけが明確だ。
一方で、建設費の増大や地下工事のリスク、採算性、都市開発効果の不確実性など懸念材料もある。