「“ゴネ得”と勘ぐられるな」 新幹線“負担公平性”論争――佐賀1400億円の壁に国交省が切る「法令改正」という劇薬

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国土交通省の水嶋智事務次官は、未整備区間が残る西九州新幹線の整備促進に向け、地元負担を軽減する法令改正を検討する考えを示した。実現すれば大阪延伸が難航する北陸新幹線にも適用される可能性がある。局面打開の一手になるのだろうか。

北陸新幹線大阪延伸にも影響

北陸新幹線米原ルートで接続される米原駅(画像:高田泰)
北陸新幹線米原ルートで接続される米原駅(画像:高田泰)

 法令改正による地元負担の軽減が実現するかどうかは、予測できる段階でないが、法令改正となると他の整備新幹線に影響が及ぶ。焦点は京都府が負担軽減を訴える北陸新幹線の大阪延伸ルートだ。

 大阪延伸は敦賀駅(福井県敦賀市)から東小浜駅(同県小浜市)付近を通ったあと、南下して京都府に入り、京都市と京都府京田辺市経由で新大阪駅(大阪市)へ向かう小浜・京都ルートに決まっている。しかし、京都府民から地下水など環境への影響、5000億円とも6000億円ともいわれる府の負担に懸念の声が上がり、暗礁に乗り上げている。

 京都府市から懸念解消を求められた与党整備委員会と国交省、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は、突破口を見つけられない状態。敦賀駅と米原駅(滋賀県米原市)を結ぶ米原ルート再検討を訴える日本維新の会が与党に加わり、与党内の動向も不透明になってきた。反対運動は

・経済界
・宗教界

に広がるうえ、7月の参院選京都選挙区で米原ルートを訴える維新新人をトップ当選に押し上げるなど、勢いを増すばかり。京都府市は環境問題でも反対住民が納得できる回答が出なければ、了承できそうもない。

 仮に地元負担が軽減されたとしても、それだけで事態を動かすのは難しそうだ。京都府交通政策課は

「水嶋次官の発言は西九州新幹線に対する見解を示したものと理解しており、現時点で答えようがない」

と慎重な口ぶりを崩さない。

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