EV40%急伸! 中国の「PHV逆転劇」終了? 航続距離よりコスト重視で割安感消滅か
中国市場でEV販売が急加速している。2025年1~8月のEV販売は前年同期比46%増の615万台に達し、PHVの伸びを大幅に上回った。価格低下と車種拡充が消費者シフトを加速させ、政策支援とバッテリーコスト低下が市場拡大を後押ししている。
PHVからEVへの転換

中国の自動車メーカーは、EV価格のさらなる低減策を模索するだろう。バッテリーコスト削減や生産効率向上のためのDX活用にも注力する見込みだ。筆者(北條慶太、交通経済ライター)が現場で取材した限りでは、中国の熱心なEV研究開発の蓄積を無駄にしないため、
「大きな方針転換は起こらない」
と考えられる。このまま進めば、EVの車種選択肢拡充により消費者の購入障壁は低下する。スケールメリットによる価格低下にもつながる。一方、PHVは
「短期的な需要維持策」
にとどまる。メーカーはEVのリスク回避策として、限定的な車種展開や都市向けモデルの提供でPHVを差別化するのが現実的な路線だ。ハイブリッドの構造的複雑性を考慮すると、アジア圏などEV志向が強い市場も踏まえ、中国はEVの成長路線を維持するのが現実的である。
政府のEV購入補助金や充電インフラ整備といった政策支援も、EV市場の拡大を後押しする。EVの価格低下が続けば、PHVは短期間で過去の成長パターンを維持できず、EVが主流になる可能性は高い。
・バッテリーコスト
・インフラ整備
・政策
の三位一体がEV市場拡大のカギとなるが、現状では大きなマイナス要因は見当たらない。価格やランニングコストで優位性が確保されれば、航続距離の制約よりも
「消費者がEVを選ぶ構造」
が定着するはずだ。こうした中国市場の変化は世界市場にも波及する。グローバルな電動車戦略に影響を与える可能性が高く、注目を怠ることはできない。