え、こんなに手ごろなの? バブル世代の「クルーズレジャー」 いまやランチは1万数千円~、ご褒美消費に大変身
若年層のバブル期文化への関心が再燃するなか、当時の象徴的レジャー「クルーズ」が現代でも注目を集める。東京湾ディナークルーズは土日祝で約2万円~と手頃化し、女子会や家族利用も増加。中高年層のゴージャス志向とインバウンド需要が市場拡大を後押しする。
クルーズレジャーの憧れ

ヘリコプターでの空中クルーズや、クルーズ船でのレストランクルーズがあった。ヘリクルーズではふたりで貸し切り、東京などの大都市上空を遊覧飛行する。東京タワーやレインボーブリッジなどの夜景を楽しみ、シャンパンで乾杯することもできた。
ディナークルーズでは東京ディズニーランドなどの夜景を眺めながら、フレンチコースを堪能できる。いずれもハリウッド映画のワンシーンのようで、特別なデートに用いられた。女性もこの体験に感動しただろう。男性の本気度を測る場でもあった。
一方で、とにかく絵に描いたようなデートを求める男性も多かった。当時、女性は仕事を持っても完全に自立していたわけではない。伴侶を探すために企業に入社する女性も少なくなかった。高学歴で高収入、背の高いエリート社員に見初められることを期待する女性も多く、クルーズレジャーは夢見る男女にとって憧れの存在だった。
バブル期には全国で高級リゾート計画が浮上し、欧米風のゴージャスなレジャーが掲げられた。しかし1990年代前半、バブル崩壊とともに景気は急速に冷え込む。会社が倒産したり収入が減ったりし、節約志向が広がった。デートの食事は豪華なフレンチから安価なもつ鍋に変わり、高級リゾート計画も完成前に破綻した。お金のかかるレジャーは敬遠され、クルーズレジャーも忘れ去られた存在となった。