三角表示板はもう古い? 高速道路の死亡リスクを激減させる「紫色LED停止表示灯」をご存じか

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高速道路での緊急停止は、停車車両への衝突事故が2024年だけで10人の死亡者を出す危険行為だ。軽量LEDの紫色停止表示灯は、最大800m先から認知可能で心理的負担を減らし、安全行動を支援する新たな必須装備となっている。

パープル表示灯の普及

停止表示器材別、故障車認知可能距離(画像:エーモン)
停止表示器材別、故障車認知可能距離(画像:エーモン)

「パープルセーバー」を発売するエーモン(兵庫県神崎郡福崎町)によると、時速100kmで走行中に故障車に気付いてから停止するまでの距離は約112mに達する。高速道路では、後続車に遠くから存在を認知してもらうことが安全確保の要となる。

 夜間における停止表示器材別の認知距離を比較すると、停止表示器材なしでは70mで認知、故障車まで約2秒で到達するのに対し、三角表示板では200mで認知、到達時間は約7秒、パープルセーバーでは800mで認知、到達時間は約28秒となる。このデータは、紫色LEDが遠距離からの視認性に優れ、後続車の減速・車線変更の余裕を生むことを定量的に示すものである。

 さらに日本自動車連合(JAF)は、紫色の灯火には意味があると指摘している。紫色は、停車中の故障車を示すための国際的な合意や慣習にも沿った色であり、ドライバーは色を瞬時に認識することで状況判断を迅速に行える。これにより、事故の未然防止だけでなく、運転者同士の心理的コミュニケーションや道路上での安心感にも寄与する。

 紫色のライトは単なる表示器材ではなく、運転者の安全行動を支援する戦略的装備としての価値を持つ。視認性の高さは事故リスクの軽減だけでなく、緊急時のストレス低減や運転判断の精度向上にもつながる。また、商品によっては非常用ライトとして停電時にも活用できるため、運転者の安心感や安全文化の醸成にも貢献するだろう。

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