三角表示板はもう古い? 高速道路の死亡リスクを激減させる「紫色LED停止表示灯」をご存じか
高速道路での緊急停止は、停車車両への衝突事故が2024年だけで10人の死亡者を出す危険行為だ。軽量LEDの紫色停止表示灯は、最大800m先から認知可能で心理的負担を減らし、安全行動を支援する新たな必須装備となっている。
紫色LEDで安全確保

「停止表示器材」として長年使われてきた三角表示板は、大きく変化することはなかった。そのためネット上では、サイズが大きく収納に困る、設置時に車外に出る必要があり危険、といった不満があがっている。特に夜間や悪天候時には視認性や設置の難易度が運転者の心理的負担となるケースも少なくない。
三角表示板は昼夜問わず後方車から確認される必要があり、道路交通法やJISで規格が定められている。正立の正三角形の反射部を持ち、200m離れた場所から反射が確認でき、反射光は赤色で、道路上に垂直に設置できることが求められる。
サイズは幅429×高さ401mm、収納時は幅427×高さ119×奥行48mmで重量は1.5kgと決して軽くない。運転席横に置くのも難しく、二輪車に搭載するのはほぼ不可能だ。このため緊急停止時の安全確保に対して、心理的にも物理的にも制約があったといえる。
そこで登場したのが、紫色に光る「停止表示灯」である。LEDライトを使用しており、軽量かつコンパクトで持ち運びや収納性に優れる。近年は「パープルセーバー」や「フレッドライトプロパープル」などの製品が登場しており、運転者の安全意識と利便性を両立させる革新的ツールとして注目されている。
多くは強力なマグネットを備え、車内から車体のルーフなどに取り付けられるため、車外に出るリスクを大幅に軽減できる。視認距離は夜間で800~850m、昼間でも300~350mと遠距離からも確認可能で、緊急時の安全確保に有効である。
紫色LEDは単なる表示器材ではなく、運転者に安心感を与え、後続車への危険情報伝達を効率化するツールとして、事故リスク軽減に寄与する重要な存在となっている。