三菱自動車「販売規模1.5倍」計画は成功するか? デリカミニに託された「女性・ファミリー層」攻略の命運
三菱自動車は2030年度までに国内販売を1.5倍、18万台に拡大する強気戦略を掲げる。少子高齢化で縮小する国内市場で、30~40代ファミリーや女性層への販売拡大やEV・軽SUV活用が突破口となるか、注目される。
三菱突破口の模索

三菱自動車の置かれた状況は、他の自動車メーカーにとっても決して他山の石ではない。国内市場は縮小を前提とする点で、どの事業者も共通の課題を抱えている。持続的成長を描くには、車を購入する層のニーズに寄り添うことが不可欠である。
そのためには、人口構成やライフシーンの変化を読み取り、彼らに刺さる車種や分野で先手を打つ必要がある。過去のリコール問題による信頼回復も課題である。さらに、他事業者との協働戦略やEVシフトという社会的潮流も考慮しなければならない。これらが噛み合わなければ、国内販売1.5倍増の目標達成は困難である。
読者に問いたいのは、
「これからの三菱自動車の突破口はどこにあるのか」
ということである。厳しい国内外の市場環境のなかで、国内事業者の発展のためにも、生活者が意見を発信し、事業者がそれに応える仕組みが重要になる。本稿は、そのコミュニケーションのきっかけとなるひとつの問いである。