三菱自動車「販売規模1.5倍」計画は成功するか? デリカミニに託された「女性・ファミリー層」攻略の命運
三菱自動車は2030年度までに国内販売を1.5倍、18万台に拡大する強気戦略を掲げる。少子高齢化で縮小する国内市場で、30~40代ファミリーや女性層への販売拡大やEV・軽SUV活用が突破口となるか、注目される。
国内市場での競争激化

国内自動車市場は、トヨタ、スズキ、ダイハツ、日産、ホンダの5社が圧倒的シェアを握る。販売台数では、トヨタが約3割を占め、残る4社は10%台で推移する。6位は概ねマツダが入り、スバルと三菱自動車が7位と8位で競合することが多い。
人口減少や外国勢の市場参入を考えると、他社からシェアを奪うのは極めて困難である。自動車関係者の多くは、
「他社との協働戦略」
がなければ、三菱自動車の掲げる「1.5倍増」目標の達成は非現実的と見る。
EV普及が進んでも、充電インフラ不足や価格競争がボトルネックとなる。
・高齢化
・子育て支援
・外国人の活躍
という人口構成を見直し、これら3大課題にどう対応するかを社内で整理する必要がある。
さらに、ライフスタイルを踏まえ、創るべき車両をバックキャスティングで導出する発想も求められる。他社との差別化を図らなければ、市場での停滞は避けられない。