日産が突きつける「サプライヤー大淘汰時代」 部品70%削減! 現場に突きつけられる技術・コストの残酷な現実
日産は部品70%削減とサプライヤー再編を進め、中国製部品活用も視野に入れる。国内中小の1.9万社は売上10億円未満が7割で、淘汰の懸念が強まる。中国EV市場は世界シェア24.6%、充電器350万台と急成長し、日本メーカーは国際競争力の再構築を迫られている。
サプライヤー経営圧迫

日産系サプライチェーンの1.9万社のうち、7割は売上高10億円未満の小規模企業である。日刊工業新聞2025年5月20日によると、ユニプレス、ヨロズ、ファルテック、アルファ、パイオラックスの5社の2025年3月期営業利益は、前期比26.4%減の181億円に落ち込み、2026年3月期も前年比15.7%減の153億円と低迷が続く。中小サプライヤーの4割が減益、15%は赤字で、状況はさらに悪化する見通しである。要因は、
・中国をはじめとする世界市場での競争激化
・日産の販売不振
にある。加えてマレリ破綻や河西工業の赤字、二次下請けの倒産などが連鎖し、中小企業を直撃する現実がある。国内の労働力不足や少子化も重なり、事業維持が困難なサプライヤーも少なくない。日産はこうした状況から脱却する必要に迫られている。
コスト競争も厳しい。BYDの自家用EVは税込み360万~450万円程度で販売され、日産リーフの408万~584万円と比べ安価である。車種の違いはあるものの、気軽に乗ってもらうという意図は共通であり、価格差は無視できない。BYDは独自開発のバッテリーで優位性を確保しており、電池の寿命や容量によるコスト差も大きい。日産には中国メーカー並みのコスト競争力が求められ、中堅・中小のサプライヤーは影響を強く受ける構図となっている。再編や淘汰は避けられず、サプライヤーは日産の動きを恐れている。
日産は2024年3月、下請法違反にあたるリベート課金で公正取引委員会から勧告を受けた事例もある。今回の状況も含め、日本のサプライヤーは不信感を抱きつつも、事業継続のために耐えざるを得ない。こうした不健全な関係のなかで、サプライヤーは生き残りをかけた厳しい日々を送っている。