「日本車を再び偉大に!」 トップ10に国内メーカーわずか3社、EV後塵と中国勢急伸 復権のカギは何か?

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2025年上半期の世界新車販売で中国勢が約3割伸長する中、日本車はトップ10に3社のみ。EV後塵や市場閉鎖が課題となる今、日本車再興の戦略的方向性を探る。

エンジン技術の延命策

 日本車の強みは、製造ノウハウやカイゼン活動などの「現場力」に加え、古来から大切にされてきた「おもてなし」を商品に具現化できる点にある。細部に配慮した内装や直感的なUI設計により、

「痒い所に手が届く体験価値」

をグローバル規模で提供することがカギとなる。自動シート調整やパーソナライズ機能、健康モニタリングなど、日本独自の発想力によって新たな市場を切り拓くことも可能である。こうした体験価値によって、欧米メーカーとは別軸の差別化を図ることが求められる。

 EVシフトでは中国勢が先行し、バッテリー技術や充電インフラでは太刀打ちが難しい。このため、日本勢は既存技術を活かした別軸の戦略で挽回する必要がある。そのひとつが合成燃料(e-fuel)の活用である。HVやエンジン車に応用することで、環境対応を実現しつつ、既存技術の延命も可能である。

 発展途上国や商用車などで残存需要を狙うことも有効な手段だ。トヨタは6月下旬、エンジン関連部品の取引先を集めた決起集会を開催し、電動化時代においてもエンジンを主力と位置づける認識を共有した。バイオ燃料や合成燃料を活用しエンジン技術を磨き続けることで、EVシフトの世界潮流に対して多様性という別軸を提示できる。

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