「昔はバイトで買えたのに」 新型プレリュード617万円、高額設定にネット反発で若者は遠のくのか?

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平均年収がほぼ横ばいのまま30年が過ぎるなか、ホンダが復活させたプレリュードは最低価格617万円という高水準に達した。かつてアルバイトで手が届いた「デートカー」が、今や年収の約1.3倍に跳ね上がり、若者との距離が広がる。技術投資や世界市場戦略、円安・物価高が絡む構造的要因の一方で、国内所得停滞が自動車文化を細らせつつある現実を浮き彫りにしている。

高嶺化の背景

プレリュード(画像:本田技研工業)
プレリュード(画像:本田技研工業)

 ホンダが24年ぶりに復活させた「プレリュード」の価格が最低617万円となり、話題になっている。かつて「デートカー」と呼ばれた同車は、今や若者が手を届かない存在となった。

 ネット上では

「かつてはアルバイトで買えたのに」
「ターゲットが誰か分からない」

といったネガティブな声が相次ぐ。

 復活モデルは、ホンダ独自のハイブリッドシステム「e:HEV」を搭載する。2リッター直列4気筒エンジンは最高出力104kW(141馬力)、最大トルク182Nmを発生し、これに合計最高出力135kW(184馬力)、最大トルク315Nmのデュアルモーターを組み合わせる。燃費性能はWLTCモードで23.6km/Lを達成し、環境性能と走行性能の双方に注力したモデルとなっている。

 高価格の背景には、こうした先進技術の投入に加え、世界的な物価高騰、日本の賃金停滞による購買層の変化、さらにメーカー側の世界市場優先戦略など、複数の要因が絡む。ただの復刻モデルではなく、プレリュードは技術力の象徴として位置付けられているといえる。

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