なぜ「自動車水没」は繰り返されるのか? 九州豪雨で5000件超の救援要請、河川から離れた街でも起きる“都市型水害”の盲点とは
近年、台風やゲリラ豪雨などによる都市型水害が増加している。日本では地震や火災への備えが意識されやすい一方で、クルマの浸水や水没被害は軽視されがちで、毎年数千件規模の事故が発生している。
EV普及と浸水リスクの新課題

自治体は浸水や冠水の注意喚起を多様な方法で行っている。道路標識や水深を数値で示す路面標示を設置し、通行時のリスクを見える化している。水災害対応車の導入も進み、対応地域は広がっている。
一方で、集中豪雨による都市型水害は増加している。従来は安全とされた河川から離れた地域でも浸水リスクが高まっている。原因は
・排水設備の能力不足
・アスファルトやコンクリートの地表被覆により雨水が浸透しにくくなったこと
だ。このため、排水路や雨水貯留タンクの整備見直しが急務となっている。
EVにも課題がある。高精度ブレーカーにより浸水時には自動的に回路が遮断される仕組みを備えるが、バッテリー内部に水や泥が侵入したまま始動すれば発火リスクは高い。このため、EVバッテリーの安全基準は国連協定規則で統一され、年々厳格化している。災害が頻発する国際情勢を踏まえ、さらなる基準強化が予想される。
すでに「VinFast」や「FOMM」など一部メーカーは水害に強いEVを投入している。今後は水害対策を重視したEV市場が拡大する可能性が高い。