軽自動車の「普及率」が3年ぶりに減少! いったいなぜ? 都市縮小が示す市場二極化の実態とは

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2025年、軽四輪車の世帯当たり普及台数が3年ぶりに微減。地方では高齢化を背景に生活必需品として需要が堅調だが、都市部では公共交通やカーシェア普及で縮小傾向が鮮明となり、市場の二極化が固定化しつつある。

都市部で縮む軽需要

軽四輪車の保有台数。全国軽自動車協会連合会のデータから作成(画像:Merkmal編集部)
軽四輪車の保有台数。全国軽自動車協会連合会のデータから作成(画像:Merkmal編集部)

 地方と都市部の二極化は、自動車メーカーの戦略にも影響を与え始めている。2024年度(2024年4月~2025年3月)の軽四輪車・都道府県別新車販売台数を分析すると、首都圏、関西圏、東海(愛知・静岡)、福岡を除く地方の販売比率は各社とも3%以下で、大差はなかった。

 都道府県別の販売比率を詳しく見ると、ダイハツとスズキはほぼ同じ傾向を示す。地方を基盤に安定した販売を維持し、軽商用車や農業・配送向け需要を取り込んでいる。

 一方、ホンダ、日産、三菱自動車は首都圏での販売比率が2割近くと高い。都市部での販売シフトを意識し、特に電気自動車(EV)への注力が目立つ。日本経済新聞によれば、三菱自動車は2026年から東京都と大阪府で、コンビニ店舗を活用した10店舗の小型販売店を開設する。新店舗は商談を中心に運営し、整備は近隣の既存店舗を紹介する。都市部の好立地に出店することで、コストを抑えつつ新たな顧客を開拓する狙いだ。

 普及率をみると、地方では高止まりが続く一方、都市部では縮小傾向にある。この二重構造が、メーカーごとの戦略の差を生んでいる。

 地方では自動車が生活インフラとして不可欠であることに変わりはない。保有率は安定しており、高止まり傾向が続く。今後は代替需要として、軽EV導入の余地もある。

 都市部では「所有から利用」への変化が加速している。カーシェアリングとの競合も激しく、軽四輪車の需要は縮小する可能性が高い。

 軽四輪車は乗員数や積載量に制約があり、都市部での利用シーンは限られる。EVやふたり乗りなどの超小型モビリティへの需要シフトも想定され、軽四輪車の役割は再定義される可能性がある。

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