「エンジン車の焼き直し」では勝てない! 日本EVに欠落した「三本柱」をご存じか

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EVシェアは日本は3%未満にとどまる。フランク、ワンペダル、RWDという「設計思想の3本柱」の確立が、開発成功と日本勢競争力の分水嶺となる。

ワンペダル安全革命

日産・e-Pedalのペダル操作イメージ(画像:日産自動車)
日産・e-Pedalのペダル操作イメージ(画像:日産自動車)

 ワンペダルドライブは、アクセル操作だけで運転できる画期的な技術である。ブレーキペダルを踏まなくても、アクセルペダルの操作で加減速が可能だ。アクセルを緩めると回生ブレーキが自動作動し、減速とエネルギー回収を同時に行う。ペダル踏み替えを約9割削減でき、電費も向上する。

 日産リーフは2017年10月、2代目モデルで「e-Pedal」としてワンペダルを導入した。信号が多い都市部では、利便性が高く評価された。欧州メーカーや中国メーカーも追随し、多くの車種に採用している。

 しかし、日本メーカーは導入に慎重で、普及は限定的だ。回生ブレーキの強度や操作感が車種ごとに異なるため、ユーザーが統一感を感じにくい点が背景にある。例えば、減速時の重力加速度(G)は日産リーフで最大0.2G、ホンダeでは最大0.18Gとやや弱めだ。この差に違和感を覚えるユーザーも多く、

「慣れないと不安」

という声も聞かれる。

 一方で、日本の超高齢社会においてワンペダルは安全性向上に寄与する可能性が高い。アクセルとブレーキの踏み間違いは年間約3000件発生しているが、アクセルを離すだけで減速できる制御は、踏み間違い事故のリスクを大幅に減らす。都市交通や高齢者の移動支援の観点でも、社会的価値は大きい。

 今後は、国際基準に沿った回生ブレーキ制御方式の統一や段階的義務化が検討されるべきだ。メーカー各社の開発による普及促進が期待される。

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