率直に言う 自動車好きは「ナルシスト」である

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戦後日本の大衆心理を分析した北原惇氏は、自動車をナルシシズムを満たす商品と位置づけた。EVや自動運転の普及で、自己愛の象徴は利便性重視の社会資源へと変容する可能性がある。

自動車と自己愛心理

自動車(画像:Pexels)
自動車(画像:Pexels)

 社会学者の北原惇氏は、自動車は「ナルシシズム人間」にとって理想的な商品であるとした。北原氏は戦後日本の大衆心理を「幼児化」という視点で捉えた研究者だ。

 彼は官僚制、商業主義、福祉国家といった制度との関係を丁寧に分析した。米国やスウェーデンでの研究経験を通じ、日本社会を相対化しながら、集団心理と消費行動の結びつきを描いた。ナルシシズム人間とは、次の特徴を持つ人間を指す。

●自己中心的である
・大人でありながら、幼児のような世界観を持つ。
・自分を中心に世界を捉え、他人の存在や意見はほとんど意識しない。

●自分を過大評価する
・自分の能力を過信し、万能だと信じる。
・自己の価値や能力を高く評価し、世界は自分のために存在すると考える。

●他人に無関心である
・他人には興味がなく、必要最低限の関係しか持たない。
・他人に協力したり貢献したりする意欲は弱い。

●環境や物事を操作したがる
・自分の意思で世界や周囲を動かしている感覚を重視する。
・所有物や社会的資本、場合によっては身体までも操作したがる傾向がある。

北原氏は、ナルシシズム人間を単なる自己中心的な人とは区別した。幼児期の自由で操作可能な経験が、大人になっても自己中心性や万能感として残る点を強調している。

 また、先進国にはこの傾向を持つ人間が多く存在すると指摘している。要するに、ナルシシズム人間とは「大人でありながら自己中心的・万能感を持ち、強い操作欲求を抱く人間」と整理できる。

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