高速道路は“NEXCO”だけじゃない! 「首都高」「名高」「阪高」が都市経済に数兆円の影響を与える根本理由

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日本の都市経済を支える都市高速は、首都高・名古屋高速・阪神高速で総距離700km超、年間経済効果は数兆円規模に達する戦略インフラだ。通勤や物流、災害対応まで幅広く機能し、都市圏の競争力と経済価値を底支えしている。

渋滞解消が迫る阪神高速の課題

阪神高速3号神戸線(画像:写真AC)
阪神高速3号神戸線(画像:写真AC)

 首都高の初区間開通と同じ頃に設立された阪神高速道路公団は、60年以上にわたり関西圏の発展を支えてきた。

 2025年3月期の決算では料金収入1853億円、純利益24億円を計上した。2020年3月期から現在の営業エリアでの運営となり、料金収入は過去最高を更新した。

 1日あたりの通行台数は約72万6000台で、阪神都市圏全体の約15%に相当する。一般道と比べて平均25分の時間短縮につながり、金額に換算すると年間約3200億円の節約効果があると試算されている。

 ただし課題も残る。阪神高速は首都高や名古屋高速に比べ、環状ネットワークの整備が遅れている。その影響で、大阪市と神戸市を結ぶ3号神戸線は都市高速のなかで渋滞ワースト1の路線となっている。慢性的な渋滞は大きな経済損失を生むため、早急な改善が必要だ。

 対策のひとつが「大阪湾岸道路西伸部」の整備である。現在は神戸市「六甲アイランド北」から「駒栄」までの約14.5kmが事業化され、開通に向けて工事が進む。整備後は神戸市西区から大阪駅までの所要時間が96分から64分へと30分以上短縮される見通しだ。これにより新たな経済波及効果が期待される。

 さらに、阪神・淡路大震災の復興支援として構想された「神戸医療産業都市」では、2021年3月時点で370の企業・団体が進出し、1万1900人を雇用している。2015年までに1532億円の経済波及効果を生み出しており、大阪湾岸道路西伸部の開通によって地域活性化はさらに加速するだろう。

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