「残クレは魔法」 アルファードで味わう心理的所有感! YouTube730万再生の現実を考える

キーワード :
,
残価設定型クレジット(残クレ)は、新車購入の心理的優越感を提供する一方で、契約終了時の追加費用や残価支払いで家計に300万円規模の負担が生じる場合もある。心理と経済の両面を理解した活用が求められる。

残クレの仕組みと利点

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 先日、ネット上でこんな書き込みを見かけた。「残クレは、自分で売却することはできず、長期レンタカーに近い仕組みである。それでも『残クレ』と呼ぶだけで、自家用車のような所有感を味わえるのだから、ある種の魔法のようだ」(読みやすくリライト済み)。

 一見、的を射ているようにも思える。しかし、この表現には事実と比喩が混ざっている。まずは残クレの仕組みを整理しよう。

 残クレとは「残価設定型クレジット」を指す。車両価格から契約終了時の想定下取り額、つまり残価を差し引いた金額を月々支払う方式だ。例えば新車価格400万円のスポーツタイプ多目的車(SUV)に対し、3年後の残価が250万円と設定されれば、差額の150万円を36回に分割して支払うことになる。契約終了後は、残価250万円を支払って所有するか、車を返却するか、次の車に乗り換えるかを選択できる。

 この仕組みの利点は、

「月々の負担を抑えながら新車に乗れる点」

にある。従来であれば手の届かなかった価格帯の車も選べるようになり、ディーラーにとっても買い替えサイクルを短縮できるメリットがある。

全てのコメントを見る