「神戸の玄関口」が廃墟同然? 駅直結モールは空き区画「7割」という現実、神戸市は再生ビジョンを描けるか
神戸市の新神戸駅直結商業施設「コトノハコ神戸」(中央区北野町)が廃墟同然の厳しい状態だ。市のイメージにも悪影響を及ぼしているだけに、神戸市は活性化に乗り出した。
全区画の7割近くが空き状態

山陽新幹線を新神戸駅で降り、神戸市営地下鉄のホームへ向かう途中、新神戸エリアにある総合商業施設「コトノハコ神戸」に入って驚いた。大半の区画がシャッターを閉じ、廃墟のようにも見える。この暑さのなか、涼を取りながら、地下鉄ホームへ進めるのに、歩いている人はほとんどいない。
7月末の週末、東京都世田谷区から観光に来た老夫婦が迷子になっていた。案内表示が少なくて地下鉄までの順路がよくわからないそうだ。地下へ向かうエスカレーターへ案内すると、
「神戸市の玄関口なのに、空き店舗ばかり。よくこんな状態で放置しているな」
とあきれた口ぶりで首を振った。
フロアガイドを見ると、地下1、2階は閉鎖中。3階は21区画中10区画、2階は18区画中5区画、1階は29区画中6区画、地下3階は5区画中2区画しか埋まっていない。全区画の7割近くが空き状態。それなりに人を見かけたのは、スーパーが入る地下3階だけだ。