東京「テレポート」なのに“瞬間移動”できない!? お台場の「まぎらわしい駅名問題」改称すべき?

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お台場は東京の最先端を象徴する副都心だが、駅名の紛らわしさが訪問者の利便性を妨げている。青海駅と青梅駅の読み間違い、東京テレポート駅の意味不明な名称、国際展示場駅と東京ビッグサイト駅の乗換え不便など、複雑な事情が絡む。駅名改称にはJR東日本で約3億6000万円の莫大な費用がかかり、容易に実現できないのが現状だ。さらに、お台場・青海地区には東京ドーム4個分の未利用地や41%の空室率を抱えるオフィスビルが存在し、まちづくりの再考が急務となっている。2025年のトヨタアリーナ東京開業を控え、駅名見直しも含めた抜本的な対応が求められている。

三駅目:国際展示場駅

国際展示場駅(画像:写真AC)
国際展示場駅(画像:写真AC)

 最後に紹介するのは、東京テレポート駅からりんかい線で1駅隣の国際展示場駅だ。名前のとおり、東京国際展示場(東京ビッグサイト)の最寄り駅であり、コミックマーケットなど大型イベント時には非常に混雑することで知られている。

 なお、東京国際展示場にはもうひとつ、ゆりかもめの東京ビッグサイト駅もある。かつては東京ビッグサイト駅も「国際展示場正門駅」と呼ばれており、非常に紛らわしかったが、2019年により親しまれた「東京ビッグサイト」という愛称に変更された。

 ただし、りんかい線の国際展示場駅とゆりかもめの東京ビッグサイト駅は乗り換え駅として連絡しているわけではない。国際展示場駅が乗換駅となるゆりかもめの駅は、この場所の地名に由来する有明駅だ。

 周辺のホテルや大学キャンパス、商業施設も「国際展示場前」という名前は使わず、武蔵野大学有明キャンパスや東京ベイ有明ワシントンホテル、有明ガーデンなど、地名である「有明」の名称が多く使われている。

 東京ビッグサイトは現在も賑わう施設で、実際の最寄り駅であることから青海駅や東京テレポート駅ほど紛らわしくはない。しかし、周囲の地名と駅名が異なり、乗り換え駅の名称も統一されていないため、りんかい線の国際展示場駅は少し浮いた存在となっているといえるだろう。

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