「21世紀に間に合いました」 初代プリウスという名の97年の閃光――エコだけじゃないその神髄とは?

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東京都が2030年までに新車販売を非ガソリン車に切り替える方針を掲げ、電動化が加速している。1997年に初代プリウスが月産1000台で登場して以来、環境技術とデザイン価値の両立が市場拡大のカギとなっている。

1995年登場の技術革新

初代プリウス(画像:トヨタ自動車)
初代プリウス(画像:トヨタ自動車)

「未来のクルマ」の象徴として語られるハイブリッド車(HV)。その原点ともいえる世界初の量産HV・トヨタ「プリウス」が初めて姿を現したのは、1995(平成7)年11月に開催された第31回東京モーターショーだった。参考出品車としての出展だったが、すでにその前月にはドイツ・フランクフルトモーターショーで披露されており、グローバルな注目を集める中での“鳴り物入り”の登場だった。

 ただし、当時の報道を振り返ると、あくまで試作段階であり、実用化の見通しは立っていないという冷静な評価が目立つ。実際、当時は各自動車メーカーがHVや水素燃料電池車の開発を進めていたが、技術的なハードルは高かった。

 HVでは、使用済み蓄電池の再利用や廃棄処理に関する技術が確立されておらず、環境面での課題が残っていた。一方、水素燃料電池車は、基幹技術そのものが未成熟で、実用化には10~20年の猶予が必要と見なされていた。市場投入は21世紀以降と考えられており、当時の「プリウス」は、まだ未来の可能性の一端にすぎなかった。

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