プラグインハイブリッド車は万能か、それとも中途半端か? 電動化時代の「隠れた主役」の真価を問う

キーワード :
,
電動化が進むなか、PHVは実用性と災害時の「二重保険」として注目される。だが充電環境や制度の課題で真価を発揮できず、欧州では実走行CO2が試験値の3.5倍に。過渡期の移行車として再評価が急務だ。

PHVの給電力と実績

 PHVの真価は非常時に発揮される。電気とガソリンの両方が使えるため、災害でどちらかの供給が途絶えても走行手段を確保しやすい。大規模災害では電力インフラが断たれることもあるし、ガソリンスタンドの営業停止や供給制限が起きることもある。EVは電気がなければ充電も走行もできないが、PHVは電気かガソリンのどちらかが確保できれば走り続けられる。この「二重の備え」が非常時のPHVの実用性を支えている。

 給電機能はEVにもあるが、PHVはバッテリーがなくなった後もエンジンを使った発電で給電を続けられる。これは停電時の冷蔵庫や通信機器の維持、避難生活での照明や暖房に役立つ。移動手段と電源供給を両立できる点で優位性を持つ。

 実際に三菱のアウトランダーPHEVは過去の震災時に自治体や医療施設で電力供給車として活用された実績がある。また、V2H(Vehicle to Home)と連携し、日常的に「動く蓄電池」としての役割も期待されている。

 災害リスクが日常化する日本では、「どちらか一方でも確保できれば使える」というPHVの「二重保険」の価値は、単なる環境性能や燃費効率を超えて生活インフラとして成立している。こうした背景を踏まえれば、PHVを「中途半端」と切り捨てるのは早計である。

全てのコメントを見る