「絵に描いた餅や!」 大阪万博絡みの“舟運特需”に浮かれた、港湾整備の末路

キーワード :
,
大阪・関西万博に合わせて、大阪の舟運を活性化させる取り組みが国や自治体によって進められた。しかし、どのルートも利用が低迷し、閑古鳥が鳴いている。いったい何が起きたのか。

中之島ゲートサウスピアも定期便なし

定期便の発着がない中之島ゲートサウスピア(画像:高田泰)
定期便の発着がない中之島ゲートサウスピア(画像:高田泰)

 十三船着場の整備目的は地震など大規模災害を想定した緊急用だが、鉄道網が整備されるまで淀川の舟運は京阪間の大動脈だった。そこで、船着場整備に合わせて舟運を復活させ、地域を盛り上げるアイデアが浮かんだ。しかも、ちょうどよいタイミングで万博が開催される。万博はPRに絶好の機会。万博航路の開設と地域振興のプロジェクトが動き始めた。

 十三船着場と同じ目的で建設された船着場が淀川水系の安治川にある。大阪府が5億円余を投じた中之島ゲートサウスピア(大阪市西区)だ。岩谷産業が日本初の水素燃料電池船「まほろば」を万博航路として就航させる予定だったが、ここでも役所の思惑は外れた。

 サウスピアには定期便はおろか、臨時便も発着していない。まほろばはサウスピアでの運航調整が長引き、ユニバーサルシティポート(大阪市此花区)~夢洲間だけで動いたままだ。飲食店街が併設され、それなりににぎわっているものの、船着場は閑古鳥が鳴いている。

 まほろばの公式予約サイトでは「着船に設備的な課題が判明し、運航条件の見直しをしている」と記載されたままで、岩谷産業は

「調整中としかいえない」

と述べた。大阪府魅力づくり推進課は「他の水運業者などとの調整も遅れているようだ」と説明している。

全てのコメントを見る