「絵に描いた餅や!」 大阪万博絡みの“舟運特需”に浮かれた、港湾整備の末路

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大阪・関西万博に合わせて、大阪の舟運を活性化させる取り組みが国や自治体によって進められた。しかし、どのルートも利用が低迷し、閑古鳥が鳴いている。いったい何が起きたのか。

年間30万人構想の挫折

3月に供用を始めた淀川大堰閘門(画像:高田泰)
3月に供用を始めた淀川大堰閘門(画像:高田泰)

 河川敷にはにぎわい拠点が誕生するはずだった。国土交通省と大阪市、阪急電鉄、地元商店会などでつくる淀川河川敷十三エリア魅力向上委員会は1月、船着場近くの国有地約9500平方メートルに十三の新名所を設ける構想を打ち出した。

 名称は「十三よどガヤテラス」。約30の屋台や約600席のテラス、バーベキュー場などを設け、対岸に見える梅田の夜景を眺めながら飲食を楽しむ場所にする計画だ。船便は万博会場の夢洲(大阪市此花区)へ向かう定期便のほか、大阪府枚方市方面などの4航路で年間30万人の集客を目論んだ。

 淀川は淀川大堰(大阪市都島区、東淀川区)を境に上下流で最大2mの水位差があり、普通なら船の運航が難しい。その対策として国交省が約190億円かけ、大堰に船の通用口となる閘門を設置、京都市まで水路がつながった。3月には吉村洋文大阪府知事ら約200人が十三船着場に集まって式典を開いている。

 しかし、目算は外れた。万博航路に名乗りを上げる業者がないうえ、他航路の利用も低調なまま。式典当日に第1便が接岸したあと、5月に2便、6月に1便がやってきただけだ。伏見船着場(京都市伏見区)から十三船着場まで4時間以上かかる。JR西日本の新快速なら京都~大阪間が30分の時代だけに、乗客の確保は難しそうだ。

 こんな状態でにぎわい施設などとても手を出せない。国交省淀川河川事務所は「万博航路の事業者探しは続いている」とあきらめていないが、淀川区政策企画課は

「定期便がないとどうしようもない」

と肩を落とした。

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