EV充電117%増の衝撃 なぜ「4割引」は効いて再エネ通知は響かなかったのか?

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EV普及のカギを握るのは、価格変動で充電を誘導するダイナミックプライシングだ。英国の大規模調査では、40%の割引通知で需要が117%増加。収益最大化とエネルギー効率を両立させる新戦略は、日本でも大阪大学の研究で宅配業務への応用が進む。

EV充電を変える価格連動制

EV充電スタンドのイメージ(画像:Pexels)
EV充電スタンドのイメージ(画像:Pexels)

 二酸化炭素排出など地球環境への負荷低減を目指して開発された電気自動車(EV)だが、製造過程を含め一定の環境負荷がかかっているのは事実である。

 ここで注目すべきは、供給されるエネルギーを無駄なく活用し、環境負荷を最小限に抑えるアプローチである。つまり、エネルギーロスを防ぐエコの考え方だ。

 この点で注目されるのが、電力を変動価格で提供するダイナミックプライシングである。電力供給に余裕があるタイミングで価格を下げ、需要と供給のバランスを調整し収益の最大化を狙う手法だ。さらに、その増加分の電力が太陽光や風力などのグリーン電力であれば、環境負荷低減の効果はさらに高まる。

 最新調査では、このダイナミックプライシングがEV充電スタンドでも有効に機能することが報告されている。

 手頃な価格で公共の充電施設にアクセスしやすい環境は、ドライバーのEV乗り換えを促進する重要な要素だ。一方で、EV充電が電力網に与える追加負荷は電力会社にとって新たな課題となっている。

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