EV充電117%増の衝撃 なぜ「4割引」は効いて再エネ通知は響かなかったのか?

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EV普及のカギを握るのは、価格変動で充電を誘導するダイナミックプライシングだ。英国の大規模調査では、40%の割引通知で需要が117%増加。収益最大化とエネルギー効率を両立させる新戦略は、日本でも大阪大学の研究で宅配業務への応用が進む。

「40%割引」で需要117%増

EV充電スタンドのイメージ(画像:Pexels)
EV充電スタンドのイメージ(画像:Pexels)

 価格を変動させるダイナミックプライシングは、EV充電に関する複数の課題を解決する可能性を秘めている。具体的には、利用のピークを避け、電力が安価かつ豊富な時間帯、特に太陽光や風力など再生可能エネルギーによる余剰電力が発生する時間帯に充電を誘導する手法である。

 この仕組みの有効性を検証するため、英再生可能エネルギー企業オクトパスエナジーグループ(Octopus Energy Group)傘下の研究機関「Centre for Net Zero」は、EV充電スタンド運営会社「Electroverse」と連携し、英国全土のEVドライバー11万人を対象に調査を実施した。

 調査では、11万人のEVユーザーをランダムに四つのグループに分け、価格変動イベント時に異なる通知をスマートフォンアプリで配信した。内容は以下のとおりである。

・Aグループ:通知なし(対照群)
・Bグループ:グリーンメッセージ(再エネ電力供給中)
・Cグループ:15%の割引告知
・Dグループ:40%の割引告知

 この結果、EVドライバーは価格変動に対して極めて敏感であることが明らかになった。特に、40%割引を告知されたDグループでは、充電需要が117%増と倍以上に跳ね上がった。15%割引のCグループでも、需要は30%増加している。

 一方で、グリーンメッセージを通知されたBグループには、顕著な行動変容は見られなかった。価格訴求が行動喚起において最も強く作用することを示す結果となった。

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