なぜマレリは「2度目の破綻」に追い込まれたのか? 負債1.2兆円と「日産依存3割」の呪縛――インド社主導の再編劇が突きつける“非情な現実”

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2度目の経営破綻に追い込まれたマレリ。負債総額1兆2000億円という巨艦サプライヤーの迷走は、日産依存の歪みと買収後の統合不全に起因する。マザーサンによる再建が進めば、日本の部品産業や全国2942社の取引先に及ぶ構造転換の引き金となる可能性がある。

旧日産系の構造疲弊

マレリ(画像:マレリ)
マレリ(画像:マレリ)

 旧日産自動車系列のメガサプライヤー、マレリ・ホールディングス(旧カルソニックカンセイ)は2025年6月11日、米連邦破産法第11条(チャプター11)に基づく再建手続きの申請を発表した。これは、日本の民事再生法に相当する手続きである。

 マレリはこれまで、大株主の投資ファンドKKR(コールバーグ・クラビス・ロバーツ)や、みずほ銀行、国際協力銀行(JBIC)などから支援を受けて経営再建を進めてきた。しかし、日産やステランティスの業績低迷により資金計画に狂いが生じ、資金繰りが急速に悪化した。

 5月26日に開かれた債権者集会では、インドの自動車部品大手マザーサン・グループによる私的整理案の協議が難航。調整がつかず、法的整理に踏み切ったとみられる。

 本稿では、日産の経営危機を起点とするマレリの苦境を検証する。マザーサン傘下への移行が現実味を帯びるなか、日本の自動車産業に及ぼす影響とその連鎖を読み解く。

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