欧州が「日本の軽自動車」にひれ伏す日! 1.5万ユーロ以下が絶滅寸前、市場を壊した“制度疲労”の正体とは
日本の軽自動車制度が、月額8.4万円以下のEV「eカー」構想として欧州に波及しつつある。背景には、高騰する小型車価格と制度負担の重圧。今、製品ではなく“制度パッケージ”の輸出が、新たな市場創出のカギを握る。
軽規格に学ぶ欧州の構造転換

ロイター通信によれば、米国の自動車専門メディア「オートモーティブ・ニュース」がイタリア・トリノで開催した会議で、ステランティス会長ジョン・エルカン氏が発言した。
エルカン氏は
「欧州は日本の軽自動車のような小型で安価な車両を開発する必要がある」
と述べたという。背景には、欧州域内での規制強化が車両価格を押し上げ、消費者の購買意欲を阻害しているという認識がある。
また、2025年7月15日付でルノーの最高経営責任者(CEO)を退任予定のルカ・デメオ氏も、2024年2月のジュネーブモーターショーで類似の見解を示した。欧州市場で販売される小型車について、車両規格の柔軟化と税制優遇を検討すべきと提案している。
こうした一連の発言の背後には、日本の軽自動車制度を成功モデルと捉える視点がある。欧州の自動車産業が、日本の軽自動車制度を参考にし、制度の一部を模倣・導入する可能性も見えてきた。これは、車両設計のみならず制度面も含めた構造的転換の兆しともいえる。
本稿では、日本の軽自動車市場を単なる商品群ではなく、制度と一体化した「制度パッケージ」として捉える。その上で、日本が築いてきた制度設計と商品開発を、海外市場へどのように輸出できるのか、その可能性を検討する。