スズキ「輸入車市場」の覇者へ ベンツを凌駕した「インド製ジムニー」の衝撃ーーその陰で加速する“国産車の空洞化”とその未来
4月の輸入車販売でスズキが首位に躍進──背景にあるのは、前年比約83倍となったインド製「逆輸入車」ジムニーノマドの爆発的ヒットだ。急増する海外生産・国内販売の構図は、雇用・技術・需給構造に揺らぎをもたらし、日本の自動車産業が直面する地殻変動を浮き彫りにしている。
輸入車市場を揺さぶる83倍増

2025年4月のスズキの輸入台数は3990台。前年比で約83倍という異例の伸びを記録した。首位獲得の原動力となったのは、新型車「ジムニーノマド」の登場である。
スズキは1月30日にジムニーノマドの先行予約を開始。わずか4日で約5万台を受注した。月間販売計画の1200台を大きく上回る注文が殺到し、現在は新規受付を停止している。7月からは月産約3300台に増産する予定だ。受注残の早期納車を図り、再び予約受付を再開する見通しである。
一方、輸入車の上位常連である欧州勢は、前年比2~3割の増加にとどまった。2025年4月の新規登録台数は、メルセデス・ベンツが3202台、BMWが2575台、フォルクスワーゲンが1986台。いずれもスズキを下回り、同社が初の首位に躍り出た。