茨城空港「首都圏第三空港」の夢は消えた?――常磐線アクセス改善で“マイルドな地方空港”へ変身、今後を考える
開港から15年が経ち、茨城空港のポジショニングは大きく変化した。首都圏を背負わないかたちで進む「地方空港化」は、ゆるやかな成長なのか。それとも静かな限界なのか。
首都圏依存からの脱却模索

こうしたアクセスの動きを見ると、茨城空港は首都圏志向から県内志向へと、空港機能の内向きシフトが進んでいることがわかる。茨城県の人口は2024年時点で280万人だ。2000(平成12)年をピークに減少傾向にあるが、人口100万人に満たない県にふたつの空港がある例もある。そう考えると、地方空港として成り立つ母数としては決して少なくない。
もちろん、羽田や成田に近いことから、空港需要の大部分が東京都や千葉県に流出する状況は変えられない。だが、県は北関東3県で700万人、空港半径80km圏で1800万人を茨城空港の周辺人口と見込んでいる。1800万人は大風呂敷だが、地方空港として需要を掘り起こすには十分なマーケットだといえる。
また、茨城県には筑波研究学園都市や鹿島臨海工業地帯など、首都圏の3都県にはない需要の発信源がある。観光面はさまざまにやゆされているが、茨城空港をゲートウェイとすることで需要の掘り起こしに期待できる。
なお、2025年5月現在、茨城空港の国際線は台湾(台北)、中国(上海・西安)、韓国(清州)線がある。2024年の実績では、国内線が65万人に対し、国際線は6万人だ。
ここにも地方空港として独自の需要を掘り起こす余地があるだろう。